テニスコートに立った瞬間、周囲の視線が足元に集まるのを感じる。そんな経験をさせてくれるのが、スイス発のブランド「On(オン)」のテニスシューズです。かつてはランニングシーンを席巻したあの「雲の上の走り」が、今やコート上での「異次元のフットワーク」へと進化を遂げています。
私自身、長年使い古した他社メーカーのシューズから初めてTHE ROGER Proに履き替えた日の衝撃は忘れられません。まず、圧倒的に軽い。しかし、ただ軽いだけでなく、一歩踏み出した時の「地面を噛む感覚」と、そこからの「弾き出し」がこれまでのシューズとは一線を画していました。
なぜ今、Onのテニスシューズなのか?
最大の理由は、伝説的プレーヤーであるロジャー・フェデラーが開発に深く関わっている点にあります。単なる広告塔ではなく、彼自身のプロとしてのこだわりが、独自のCloudTecテクノロジーやSpeedboardに落とし込まれているのです。
実際にプレーしてみると、左右の激しい切り返し(ラテラルムーブメント)の際に、足がシューズの中で遊ばない安定感に驚かされます。それでいて、着地した瞬間の衝撃は「トンッ」と吸収され、次の動作へスムーズに移行できる。この「静」と「動」の切り替えの速さこそが、Onを選ぶ最大のメリットだと言えるでしょう。
プレースタイルで選ぶ、Onのラインナップ
Onのテニスシューズは、自分の戦い方に合わせて選ぶのが正解です。
- トーナメント志向のあなたへ:最前線で戦うならTHE ROGER Pro 2一択です。前作よりもさらに通気性とフィット感が向上しており、真夏のハードコートで2時間を超えるフルセットを戦っても、足元の不快感がほとんどありませんでした。
- 汎用性と快適さを求めるなら:「週末の練習も、そのまま街歩きも楽しみたい」という欲張りな方にはTHE ROGER Clubhouse Proがぴったり。クッション性が高く、長時間の練習でも膝への負担が少ないのが魅力です。
- テニスを始めたばかりの方へ:まずはTHE ROGER Spinから始めてみるのが良いでしょう。上位モデルのテクノロジーを継承しつつも、よりマイルドな履き心地で、どんなレベルのプレーヤーにも寄り添ってくれます。
サイズ選びと注意点
唯一注意したいのがサイズ感です。Onは欧米ブランドらしく、ややタイトな作り(Dワイズ相当)が多い傾向にあります。私のような幅広の足の場合、普段のサイズより0.5cmアップすることで、理想的なホールド感を得ることができました。特に厚手のテニスソックスを履く方は、ハーフサイズ上を検討してみてください。
総評:コートの上で「自由」になるために
On テニスシューズを履くということは、単に道具を新しくすることではありません。それは、自分のフットワークの限界を一段階引き上げるための投資です。
一度この軽快さと安定感を体験してしまうと、もう元のシューズには戻れないかもしれません。フェデラーが求めた「完璧な一歩」を、ぜひあなたの足で体感してみてください。


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