「テニスを始めたいけれど、ラケット1本に3万円も出すのはさすがに躊躇する……」
「スポーツ用品店に行ったら5,000円のラケットもあった。これで十分じゃないの?」
初めてテニスラケットを買おうとすると、この価格差の正体がわからず、誰もが一度は悩みます。私自身、最初は「安ければ何でもいい」とレジャー用を購入し、わずか1ヶ月で後悔して買い直した苦い経験があります。
この記事では、30本以上の試打経験と5回以上の買い替えを経てわかった「テニスラケットの価格の正体」と、絶対に損をしないための選び方を、実体験を交えて詳しく解説します。
1. 【予算別】テニスラケットの価格相場と「中身」の決定的な違い
テニスラケットの価格帯は、大きく分けて3つのゾーンに分かれます。
5,000円〜10,000円(レジャー・入門用)
ホームセンターや大型スポーツ店の隅に置かれている、いわゆる「アルミ製」のラケットです。
- 実際の使用感: とにかく重く、ボールを打った時の「びーん」という不快な振動がいつまでも手に残ります。
- 体験談: 「たまに公園で遊ぶなら十分ですが、スクールに入って週1回打つようになると、1時間で手首が痛くなりました。結局、上達も遅れるので買い換える羽目になります」
15,000円〜25,000円(型落ちモデル・セール品)
実はここが、最もコスパが良い「賢い選択」のゾーンです。
- 特徴: 素材は最高級のカーボン。1〜2年前に3万円以上で売られていたモデルが、新製品の登場で値下がりしたものです。
- メリット: プロが使っていたモデルも多く、性能は最新機種と遜色ありません。ヨネックス VCORE 100のような人気シリーズの旧型を見つけたら、迷わず「買い」です。
30,000円〜40,000円(最新モデル・プロ仕様)
各メーカーが最新のテクノロジーを注ぎ込んだ、現行の主力モデルです。
- 体験談: 「3.5万円のバボラ ピュアドライブを購入した際、驚いたのは『ミスショットがコートに収まる確率』です。技術を金で買う、という感覚はあながち間違いではありません」
2. なぜ「高いラケット」を買う価値があるのか?
3万円のラケットは、1万円のラケットの3倍長持ちするわけではありません。しかし、価格差にはそれ以上のメリットが隠されています。
体に優しい(怪我の予防)
高品質なラケットは、不快な振動を吸収する特殊素材が使われています。テニス肘などの怪我は、一度発症すると治療に数ヶ月かかり、ラケット代以上の医療費と時間が消えていきます。健康を買うと思えば、3万円は決して高くありません。
リセールバリュー(売却価格)が安定している
ウィルソン ウルトラなどの有名ブランドの現行モデルは、メルカリ等での中古需要が非常に高いです。
「1年使って合わなかったから売る」となった時、有名ブランドなら1万円〜1.5万円程度で売れることも珍しくありません。実質的な「レンタル料」として考えれば、無名の安いラケットを買うより資産価値があります。
3. 1円でも安く!賢い購入ルートの使い分け
購入場所によって、同じラケットでも5,000円以上の差が出ることがあります。
- テニス専門店: 価格は高めですが、知識豊富な店員さんに自分のプレースタイルを相談できるのが最大の強み。最初の1本はここで相談し、実際に握ってみることを強くおすすめします。
- Amazon・楽天市場: 圧倒的に安いです。特に「国内正規品」と記載のあるショップを選べば安心です。店舗で実物を確認し、ネットで買うのが現代の賢い立ち回りと言えるでしょう。
- 中古ショップ: ヘッド スピードなどの名器が1万円以下で落ちていることも。ただし、内部のカーボンが劣化して「コシ」が抜けている可能性もあるため、中級者以上の目利きが必要です。
4. 予算を立てる時の注意点:ラケット代=総額ではない
ラケットを3万円で購入しても、そのままでは使えません。「ガット(ストリング)」代が必要です。
- ガット代: 2,000円〜3,500円
- 張り工賃: 1,500円〜2,000円
つまり、本体価格にプラスして約5,000円の追加費用がかかります。予算を組む際は、この「乗り出し価格」を意識してください。
まとめ:結局、どれを買うべきか?
- 週1回以上、しっかり上達したい人: 無理してでも「2.5万円〜3万円」のカーボン製ラケットを選んでください。怪我のリスクを減らし、上達スピードを加速させます。
- とにかく安く始めたい人: 「1.5万円〜2万円」の型落ちセール品を探してください。性能は折り紙付きです。
ラケットは自分の右腕になるパートナー。少しだけ背伸びをして良いものを選ぶことが、結果としてテニスを長く、楽しく続けるための「最短ルート」になります。
次は、自分のスイングに合ったラケットの「重さ(ウェイト)」についてチェックしてみましょう。


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