「テニスを始めたいけれど、コートごとに靴を買い揃えるのはお金がかかるし、荷物も増えて大変……」
そんな悩みを持つ方は少なくありません。特に部活を始めたばかりの学生さんや、週末に時々レンタルコートで楽しむレジャー層にとって、「1足でどこでもこなせる兼用シューズ」は非常に魅力的な選択肢ですよね。
しかし、テニス歴10年の私から言わせれば、この「兼用」という言葉には少し注意が必要です。選び方を一歩間違えると、コートで派手に転倒して怪我をしたり、せっかくの新しいシューズがたった数ヶ月でボロボロになったりするからです。
今回は、私の失敗談も交えながら、テニスシューズの兼用における「現実的なライン」と、後悔しないための選び方を本音で解説します。
「オールコート用」ならどこでも兼用できる、は本当か?
ショップに行くと必ず目にするのが「オールコート用」の文字。名前だけ聞くと「これ一足で万能!」と思いがちですが、実際には「ハードコート(セメントやアスファルト)」での使用を前提に設計されています。
私が初心者の頃、オールコート用の アシックス ゲルレゾリューション を履いて砂入りのオムニコートで試合に出たことがあります。結果は散々でした。少し振られただけで足元がズルッと滑り、踏ん張りが効かないのです。
コート別の兼用相性チェック
- ハードコート: オールコート用がベスト。専用のグリップ力が発揮されます。
- オムニ・クレーコート: オールコート用でも「できなくはない」ですが、砂の上では滑りやすく、特に急激なストップ&ゴーには不安が残ります。
- カーペットコート(室内): 実はここが一番の落とし穴。外履き用のシューズをそのまま使うと、グリップが効きすぎて膝を捻るリスクがあります。専用の ヨネックス パワークッション カーペットコート用 など検討の余地ありです。
もしあなたが「平日は学校のハードコート、週末はスクールのオムニコート」という環境なら、基本はオムニ・クレー用をメインにしつつ、滑り具合を確かめながら調整するのが最も安全な「兼用」の妥協点と言えるでしょう。
普段履きやランニングシューズとの兼用は「NG」な理由
よく「まずは家にあるスニーカーやランニングシューズでいいや」という声を聞きますが、これは全力で止めたいところです。
テニスは前後よりも「横」の動きが激しいスポーツです。ナイキ エア ズーム ペガサス のような優れたランニングシューズであっても、それはあくまで前進するためのもの。横への負荷がかかると、靴の中で足が遊んでしまい、捻挫の原因になります。
また、テニスシューズのソールは非常に硬く作られており、これを履いて街を長時間歩くと足裏がかなり疲れます。逆に、普通の靴でテニスをすると、テニスコート特有の摩擦であっという間にソールが削れてしまいます。お気に入りのスニーカーを1回のアクトでダメにするのは、あまりに勿体ないですよね。
兼用でも後悔しない!最強の1足を選ぶポイント
「それでもやっぱり、1足で済ませたい!」というワガママな願いを叶えるなら、以下の3つのポイントを意識して選んでみてください。
- 「オムニ・クレー用」を基準にする日本のテニスコートの多くは砂入り人工芝(オムニ)です。ハードコートでオムニ用を使うとソールの減りは早くなりますが、逆にオムニでハード用を使う「滑って転ぶリスク」よりはマシです。
- 日本人の足に合ったメーカーを選ぶ幅広・甲高が多い日本人には アシックス コート FF や ミズノ ウエーブエクシード が馴染みやすく、長時間のプレーでも疲れにくいです。
- デザインで選ぶなら「ライフスタイル系」をチェックどうしても普段履きと兼用したいなら、アディダス スタンスミス のようなクラシックなテニスシューズ……ではなく、競技スペックを持ちつつ落ち着いた配色のモデルを選びましょう。
まとめ:あなたの「メインコート」に合わせるのが正解
テニスシューズの兼用は、決して不可能ではありません。しかし、それは「どこでも100点」ではなく「どこでも70点」を目指す選択であることを忘れないでください。
週に何度もハードに動くなら、やはり ヨネックス エクリプション のような専用モデルを揃えるのが上達への近道です。でも、まずは「テニスを気軽に楽しみたい」という段階なら、自分のメインとなるコートに合わせた信頼できる1足を探すことから始めてみましょう。
足元が安定すれば、テニスはもっと自由で、もっと楽しくなるはずです。


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