テニスラケット選びで、誰もが一度は「黄金スペック」と呼ばれる100インチの壁に突き当たります。私も長年、楽にボールが飛ぶ100インチを愛用してきました。しかし、中級者の壁を越えようとしたとき、どうしても欲しくなったのが「自分の意志が100%ボールに伝わる感覚」でした。
そこで手にしたのが98インチのラケットです。今回は、実際に100インチから98インチへ乗り換えて分かった圧倒的なメリットと、2026年現在、自信を持っておすすめできるモデルのリアルな使用感を徹底解説します。
なぜ「98インチ」なのか?使って分かった3つの変化
1. 「狙い通り」が確信に変わるコントロール性能
100インチを使っていた頃は、ハードヒットした際にボールがバックアウトしてしまう恐怖が常にありました。しかし、Wilson Blade 98に持ち替えた瞬間、その不安は消え去りました。フェイス面積がわずかに小さい分、フレームのたわみやボールを潰す感覚が手に取るように伝わります。ライン際を強気に攻められる楽しさは、98インチならではの特権です。
2. 振り抜きの鋭さが生む「生きたスピン」
フェイスが小さいことは、空気抵抗の軽減に直結します。特にサービスや高い打点からのスマッシュにおいて、ヘッドが走る感覚が段違いです。Babolat Pure Aero 98を使用した際は、空気の層を切り裂くようなスイングスピードを実感でき、バウンド後にグンと伸びるエグいスピンを放つことができました。
3. 「真ん中で捉える」という意識の向上
正直に言えば、スイートスポットは100インチより狭いです。最初はオフセンター時の失速に戸惑うかもしれません。しかし、そのシビアさが逆に集中力を高めてくれます。しっかり面を作ってミートしたときの「パチッ」という乾いた打球音と、手のひらに残る重厚な手応え。この快感を知ってしまうと、もう大きなラケットには戻れません。
2026年、体感で選ぶならこの1本!モデル別・本音レビュー
実際にコートで打ち比べた、プレースタイル別の推奨モデルをご紹介します。
【極上の打球感】Wilson Blade 98
「しなり」を愛するならこれ一択です。ボールを一瞬キャッチしてから放り投げるようなホールド感があります。ボレーのタッチも繊細で、ドロップショットを沈める快感は病みつきになります。
【攻撃的スピン】Babolat Pure Aero 98
スピンを武器にする現代テニスの申し子です。98インチの操作性にピュアアエロ特有の反発力が加わり、ベースラインからでも相手を圧倒する重いショットが打てます。カルロス・アルカラスのような強気なプレーを目指す方に。
【圧倒的な安心感】YONEX EZONE 98
98インチ特有の「難しさ」を最も感じさせないモデルです。アイソメトリック形状により、芯を外した時でも衝撃が少なく、パワーロスも最小限。国産ブランドらしい精緻な作りが、厳しい状況での粘り強いプレーを支えてくれます。
98インチへの乗り換えで後悔しないためのアドバイス
「自分にはまだ早いかも……」と躊躇している方に伝えたいのは、今のラケットが「飛びすぎている」と感じているなら、それは乗り換えのサインだということです。
最初はYONEX VCORE 98のような、少しパワーをアシストしてくれるモデルから入るのも賢い選択です。ガットのテンションを普段より2〜3ポンド下げるだけで、98インチの「硬さ」は驚くほど解消され、コントロールの恩恵だけを享受できるようになります。
道具を変えることは、テニスそのものを変えるチャンスです。98インチという「精密機械」を相棒にして、あなたのテニスを一段上のステージへ引き上げてみませんか。


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