ゲレンデでリフト待ちをしている時、ふと足元を見ると無数の視線を感じる。そんな不思議な体験をさせてくれるのが、21-22モデルで登場し、今なお中古市場で熱狂的な人気を誇るYONEX 4XPの通称「猫ボード」です。
単なる「ジャケ買い」用の板だと思ったら大間違い。実際にこの板を相棒にして雪山を駆け抜けてわかった、その意外な実力と唯一無二の魅力を、実体験を交えて深掘りしていきます。
1. 衝撃の出会い:リフトで話しかけられる「猫の魔力」
初めてYONEX 4XPの猫グラフィックをゲレンデに持ち出した日、驚いたのは周囲の反応でした。リフトに相乗りした見知らぬスノーボーダーから「え、その板、全部猫じゃないですか!可愛いですね!」と声をかけられたのです。
無表情な猫、悟りを開いたような猫、ちょっと不機嫌そうな猫。板一面に敷き詰められた猫たちは、滑っている間も常にこちらを見守って(?)くれています。ツラいハイクアップの最中や、転んで心が折れそうな時、足元の猫と目が合うだけで少し口角が上がってしまう。この「癒やし効果」は他のどの板にもない、4XPだけの特権かもしれません。
2. 実際に滑って驚いた「羽のような軽さ」と操作性
ヨネックスといえば「カーボン」ですが、YONEX 4XPにもその技術が惜しみなく投入されています。手に持った瞬間「軽い…!」と声が出るほどですが、その真価は雪の上で発揮されました。
振り回しやすさが段違い
独自のカーボン技術により、スウィングウェイト(板の端の重さ)が極限まで抑えられています。そのため、グラトリで180や360を狙う際、自分の脚力が上がったかと錯覚するほどスムーズに板が回ってくれます。
逆エッジの恐怖からの解放
「イージーライドキャンバー」という形状のおかげで、エッジの引っ掛かりが驚くほど少ないです。初心者の方がターンの練習をする際や、低速で遊びながら滑る際に、あの嫌な「ガツッ」という逆エッジを回避してくれる安心感があります。私自身、疲れが出てきた夕方のラスト一本でも、この板ならリラックスして滑りきることができました。
3. 「可愛い」の裏に隠された、本格派の粘り強さ
YONEX 4XPは単に柔らかいだけの初心者ボードではありません。スピードを出したカービングでも、ヨネックス特有の「カーボンの粘り」がしっかり効いてきます。
雪面が少し荒れてきても、板がバタつかずに衝撃を吸収してくれる感覚。これはウッド芯材のみの板ではなかなか味わえない、ハイテク素材ならではの恩恵です。「見た目は遊び心満載、中身は超エリート」というギャップに、乗れば乗るほど惚れ込んでしまいます。
4. メリット・デメリットを正直に語る
1シーズン使い倒して感じた、本音の評価がこちらです。
- ここが最高!
- とにかく軽い。車への積み込みからゲレンデ歩きまで、すべてが楽。
- 圧倒的なデザイン性。猫好きなら、部屋に飾っておくだけでも満足度が高い。
- レベルを選ばない。初心者から「今日は緩く遊びたい」という上級者までカバーする懐の深さ。
- ここは注意!
- あまりに個性的すぎて、ウェアとのコーディネートに少し頭を悩ませる(それも楽しいですが)。
- 超高速域での急斜面ガリガリバーンだと、もう少し硬い板(YONEX SMOOTHなど)が恋しくなる瞬間がある。
5. 結論:4XPは「スノーボードをもっと自由に、楽しくする」板
もしあなたが、「人と同じ板は嫌だ」「滑りだけでなく、見た目でもテンションを上げたい」と思っているなら、YONEX 4XPの猫モデルは最高の選択肢になります。
スノーボードはスポーツですが、それ以上に「遊び」です。足元にお気に入りの猫たちを従えて、軽やかに雪山を舞う。そんな贅沢な体験を、ぜひこのYONEX 4XPで味わってみてください。一度この軽さと可愛さを知ってしまったら、もう普通の板には戻れないかもしれません。


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