テニスコートに立った時、ふと足元に目を向けて「今のシューズ、自分に本当に合っているのかな?」と不安になったことはありませんか。実は、私もかつてはデザインだけで選んでしまい、試合の後半に足がパンパンに腫れて後悔した経験があります。テニスにおいて、シューズは唯一地面と接する命綱。だからこそ、世界を舞台に戦うプロが、文字通り「命を預けている」ギアを知ることは、最高の一足に出会うための最短ルートになります。
今回は、2026年現在のトッププロたちが実際に使用している最新シューズと、それらを選ぶべき理由を、私の試着・使用体験を交えて深掘りしていきます。
男子トッププロが信頼を寄せる「勝てる」一足
男子プロの試合は、年々高速化し、激しいスライディングが当たり前になっています。彼らが求めるのは、急停止してもブレない「安定性」と、次の一歩へ踏み出すための「反発力」です。
ノバク・ジョコビッチ:鉄壁の守備を支える究極の安定感
絶対王者ジョコビッチの足元を支えるのは、COURT FF 3 NOVAKです。実際に履いて驚くのは、モノソック構造(履き口が一体化した形)による、靴下のようなフィット感。ベースラインで左右に振られても、足が靴の中で遊ぶ感覚が一切ありません。ハードに動いても「これなら捻挫しない」という安心感は、他のシューズの追随を許さないレベルです。
カルロス・アルカラス:爆発的なスピードを生む軽量モデル
現代テニスの象徴、アルカラスが選ぶのはNike Air Zoom Vapor 11です。このシューズの魅力は、何と言っても一歩目の速さ。ソールが薄めで地面をダイレクトに蹴る感覚があり、前へのダッシュが驚くほどスムーズになります。フットワークを武器にする攻撃的なプレーヤーなら、この軽快さは中毒になるはずです。
ヤニック・シナー&ラファエル・ナダル:パワーとスピードの共存
現役最強の一角、シナーはNike Air Zoom Vapor Pro 2を愛用しています。Vapor 11よりもさらに接地感が強く、コートを掴む感覚が鋭いのが特徴です。一方、クレーの王道ナダルはNike Court Zoom Vapor Cage 4。剛性が非常に高く、激しいスライディングでもアッパーが負けないため、一足のシューズを長く、タフに使いたい一般プレーヤーにも実は向いています。
女子トッププロに学ぶ、精密なフットワークの秘密
女子プロの世界では、細やかなステップと、一瞬の隙を突くコントロール性能が重視されます。
イガ・シフィオンテク:新時代のスタンダード
女王シフィオンテクが着用するのは、スイス発のブランドOn(オン)のTHE ROGER Pro。テニスシューズ特有のごつさがなく、非常に洗練されたデザインですが、中身はガチガチの競技仕様。独自のカーボンプレートが内蔵されており、踏み込んだ時のエネルギーがそのまま推進力に変わるような感覚は、新感覚の快感です。
失敗しない選び方:プロモデルをどう選ぶべき?
「プロと同じものを使えば上手くなれる」というのは半分正解で、半分は注意が必要です。プロモデルは高い剛性を備えているため、脚力が追いつかないと疲れやすいという側面もあります。
- 安定性重視なら: ジョコビッチモデルのような、少し重めでもホールド力が強いものを選びましょう。
- スピード重視なら: アルカラスが好むような、低重心で軽量なモデルがベストです。
また、日本のテニスコートの主流であるオムニ(人工芝)コートでプレーする場合は、必ず「オムニ・クレー用」を選んでください。プロがテレビで履いているのは「ハードコート用」であることが多く、そのままオムニで履くと滑りすぎて怪我の原因になります。
まとめ:憧れを力に変える
道具にこだわることは、決して形から入るだけの贅沢ではありません。憧れの選手と同じASICSやNikeを履くことで、苦しい場面でのあと一歩が踏み出せる。そんなメンタル的な恩恵も、テニスの醍醐味だと私は信じています。
あなたのプレースタイルを劇的に変える一足を、ぜひプロの選択から見つけてみてください。
次は、あなたのホームコートに合わせた具体的なソール選びのコツについてお伝えしましょうか?


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